Originガーラ・アマノという名前
ダリとガラ
Dali and Gala
「ガーラを演じ切れば、ものづくりのプロになれる。」
その先にある、ガーラ・アマノという名前の話。
ガーラ・アマノ(Gala Amano)という社名は、サルバドール・ダリの妻であり、彼のミューズだった「ガラ(Gala)」にちなんでつけた名前です。
1999年6月、自分の人生を一度リセットして、ゼロから始めようと決めたときに、この名前がふと頭に浮かびました。
もともと私は、日立製作所グループの半導体工場で、生産技術エンジニアとして働いていました。
でもある日、「自分の手で、自分の会社をつくってみたい」と思い、脱サラ。
退職後のある日、ふらっと新宿三越美術館(※今はもうないんですが)でやっていた「ダリ展」に立ち寄りました。
衝撃
Impact
そこで出会ったのが、「ポルト・リガトの聖母」という一枚の絵でした。
ポルト・リガトの聖母
https://www.fukuoka-art-museum.jp/collection_highlight/2657/
※出典:福岡市近代美術館ホームページより
「ポルト・リガトの聖母」1950年 油彩 画布 サルバドール・ダリ
高さ275.3cm、幅209.8cmの圧倒的な存在感。
初めて見た瞬間、「絵って、ここまで人を引き込めるものなんだ」と衝撃を受けました。
その絵の前で、ただただ見惚れてしまって。
その体験がきっかけで、ガラの名前を会社にいただこうと決めました。
運命
Destiny
あれから25年。
2024年、ガーラ・アマノは創業25周年(第26期)を迎えました。
それに合わせて(ちょっと時間が経ってしまいましたが)、2025年夏、webサイトをフルリニューアルしました。
ちょうどその制作期間中、秋田市で「生誕120周年 サルバドール・ダリ-天才の秘密」展が開催されていて、初日に観に行ってきました。
展示は、国内でダリの作品を最も多く所蔵している、福島の諸橋近代美術館からのもの。
運よく、学芸課長の大野方子(まさこ)さんの講演を聞くこともでき、ご挨拶の中で「ガーラ・アマノの名前は、ガラからいただいたんです」とお話したら、
「今年はダリ生誕120年、シュルレアリスム100年、そして諸橋近代美術館も25周年(1999年6月3日開館)。ガーラさんも同じ年なんですね」
と、声をかけてくださいました。
そう、ガーラ・アマノも、1999年6月23日生まれ。
この偶然に、私は変わらない強い運命を感じました。
25年前、ダリとガラに出会って会社を始めて、そしてまた25年後に、展示会というかたちでふたりに再会する。
そのタイミングで、会社の仲間たちと時間をかけて作りあげた新しいガーラを世に出すことができた。
いろんな巡り合わせが重なって、不思議なくらいぴったりなタイミングでした。
2005年の夏。諸橋近代美術館
2015年8月 福岡市美術館前
2024年9月14日 秋田市立千秋美術館
「ガラ以外は敵である。」
「天才を演じ切れば、君も天才になれる。」
——ダリの言葉には、時に笑ってしまうような破天荒さがありながら、どこか本質を突いています。
その彼の隣にいた、ガラという存在。
その名前をいただいた私たちガーラ・アマノは、これからも「めんどくさいはおもしろい」を胸に、次の時代へ進んでいきます。